今や日常生活には欠かせないほど浸透している「クレジットカード」。
クレジットカードには必ず「有効期限」があります。長年利用している人にはなじみのある更新も、はじめてカードの更新を迎えるときはどのように手続きをすれば良いのかわからないという方もいると思います。
そこで、この記事ではクレジットカードの有効期限について次のポイントをまとめました。
- クレジットカードの有効期限とは
- クレジットカードに有効期限が設定されている理由
- クレジットカードの更新の際の注意点
この記事を読んで、クレジットカードの有効期限に関する疑問を解決していきましょう!
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クレジットカードの有効期限とは
日常生活のさまざまな場面で使えるクレジットカードですが、どのカードにも有効期限が設けられています。有効期限がすぎるとそのカードは使えなくなります。
一般的には、有効期限が近くなるとカード会社から有効期限が更新されたクレジットカードが送られてきます。ですので、「いつのまにかカードが使えなくなっていた」ということにはなりません(後述しますが注意点もあります)。
有効期限の長さは一律ではなく、カード会社や利用者によって異なります。
クレジットカードの有効期限の見方
有効期限の年月の確認は簡単です。クレジットカード表面のカード番号の下に「月/年」の数字がエンボス加工(文字が浮き出る加工)で表示されています。この年月が有効期限です。
たとえば、「01/21」と表示されていた場合、そのカードの有効期限は「2021年1月」になります。カード会社によっては月と年の間を「/(スラッシュ)」ではなく「-(ハイフン)」で区切っている場合もありますが、見方は同じです。
なお、日本のクレジットカード会社のカードであれば「月/年」の前に「有効期限」と表記されていることが多いです。
ただし、カードによっては英語で「VALID THRU」と表記されている場合があります。これは英語でカードが利用できる年月を指すため「有効期限」と同じです。
クレジットカードの有効期限は何年が一般的?
通常は、クレジットカードの有効期限の長さは3~5年に設定されています。ただし、有効期限はカード会社が独自に決めているため、カード会社やカードの種類・条件、また保有者のカード使用歴によっても有効期限が異なります。
新規発行の場合は1年になることもありますし、条件によっては7年もの長い期間に設定されることもあります。
更新されたカードはいつ、どのように届く?
クレジットカードは基本的に自動更新であるため、利用者側の手続きは特に必要ありません。
ほとんどのカードは有効期限の1カ月前を目安にカードが郵送されます。遅くともカードの有効期限の年月の初旬〜中旬には手元に届くと考えて問題ないでしょう。
クレジットカードは簡易書類などで郵送されます。基本的に立ち会いが必要になるので、万が一受け取れなかった場合は再配達の手続きを取りましょう。
カードに有効期限が設定されている理由
クレジットカードに有効期限が設定されている主な理由として、次の3つが挙げられます。
- カードの老朽化対策
- 不正利用防止
- カード利用者の再審査を行う
以下でそれぞれの理由を具体的に説明します。
クレジットカードの老朽化対策のため
クレジットカードの素材は、ランクが高いプラチナカードなどを除いてほとんどがプラスチックです。
割れたり欠けたりしにくい硬質プラスチック製ではありますが、毎日持ち歩いたり頻繁に財布やカード入れから出し入れしたりするため、汚れやキズなどによる劣化は避けられません。
また、カード情報を識別するために搭載されている磁気ストライプとICチップも老朽化し故障する可能性があります。磁気ストライプは同じ磁気に弱く、マグネット式の留め具が付いている財布やバッグを使っていると不具合が生じる可能性があります。
このように、経年劣化でカードが使えなくなることを未然に防ぐために、有効期限が設けられています。カードの更新前に破損や不具合でクレジットカードが使用できなくなった場合は、カード会社に連絡して再発行してもらいましょう。
不正利用の防止のため
オンラインショッピングの普及やキャッシュレス化が進み、クレジットカードが不正利用されるリスクはますます高まっています。
クレジットカードの不正利用には、スキミング、フィッシング詐欺、なりすまし、オンラインショッピング詐欺をはじめ、さまざまな手口があります。
近年の不正利用の手口は、カード所有者が不正利用されていることに気付かないこともあるほど巧妙で悪質。そのためカード会社側もセキュリティ対策の強化のための技術開発に努めています。
カードの更新は更新を機に最新のセキュリティ対策や不正防止技術を施したカードに更新することで、カード利用者を不正利用から守ることにもつながっています。
利用者の再審査を行うため
クレジットカードは発行の際に審査があります。審査では主に以下の項目がチェックされます。
- 現住所、生年月日、家族構成
- 職業、雇用形態、勤続年数、年収
- 他社からの借り入れの有無
- 各種ローン、クレジットカードの利用履歴
などの信用情報がチェックされます。
カード会社はこれらの情報を元にカード発行の可否を審査し、基準を満たしていればカードを発行します。発行されるカードの種類や利用可能枠も、審査によって決められます。
有効期限が切れるタイミングでカード利用者の情報が発行当時のままとは限りませんよね。引越しなどで住所が変わる場合もあれば、結婚で苗字が変わったり、転職していたりすることもあります。
そこで、カード会社は有効期限のタイミングで、カードを更新しても問題ないのかを再審査するのです。カードの更新は、利用者にとってもカードの継続利用について見直す良い機会になります。
デパートやホテル、スポーツジムなどの会員になる際にクレジットカードを申し込んだ経験がある人は少なくないでしょう。そういった片手間で発行したカードは1年以上サービスを利用しなかったといったこともよくあります。
カードの更新タイミングで使わないカードは解約し、使用頻度が高いカードはランクアップさせるなど、有効期限はカードとの付き合い方を再検討してみる機会にもなるのです。
クレジットカードの更新に関しての注意しておきたいポイント
クレジットカードの有効期限についてはおおむね理解できたと思います。次はクレジットカードの有効期限間近の人や有効期限を迎えた人が抱きがちな疑問について答えていきます。
- カードの更新手続きについて
- カード発行時の住所から引越しをした場合
- 有効期限切れのカードはどうするか
カードの更新の手続きは必要?
「カード更新の際、利用者側で必要な手続きはあるのかな?」と疑問に感じる方もいると思いますが、結論利用者側での手続きは不要です。
新しいカードは自動でお住まいの住所に届けられます。ただし、以下の通りカード発行時現住所が異なる場合は更新前に住所変更の手続きが必要です。
引越しをした場合は住所変更手続きを
先述した通り、新しいカードはカードを申し込んだときに本人情報として記載した住所に届きます。そのため、引越しなどで住所が変わった場合は必ずカード会社に住所の変更手続きをしておく必要があります。
万が一、新しいカードを登録住所で受け取れない場合は通常より早く新しいカードを受け取れるケースもあります。
カード会社にもよりますが、更新カードの準備は半年ほど前に行われるため、有効期限の半年ほど前の時点で連絡すれば、早めの受け渡しに対応してもらえます。
ただし、有効期限の1〜2カ月ほど前には発送準備に入ってしまうため対応ができなくなる可能性が生じるので注意してください。
有効期限切れのカードはどうする?
更新により新しいカードが届いたら、これまで使っていたカードは不要になります。しかし、不要だからといってそのままゴミ箱などに捨てるのはNGです。
クレジットカードには個人情報が記載されていますし、万が一ですがカードを不正利用されるリスクもあります。有効期限が切れたカードはハサミで細かく切り刻んで処分しましょう。
特に名前、カード番号、セキュリティコード、磁気ストライプ、ICチップ、署名欄、有効期限の年月の箇所は重点的に細かく刻みます。刻み方が粗いと、接着剤などで復元されてしまう可能性もあります。
プラスチック専用のシュレッダーがあれば利用し、刻んだ破片を捨てる際は複数の袋に分けて捨てると安心です。
新しいカードを受け取ったらするべきこと
新しいカードを受け取ったら最初にするべきことは以下の2つです。
裏面の署名欄にサインをする
新しいカードが届いたら、念のためカードの名前が間違っていないか、またカードが貼付されていた台紙の記載内容を確認しておきましょう。
ショッピングやキャッシングなどの利用可能枠は更新のタイミングで変わっている場合があるため、契約内容と併せてチェックしておくことをおすすめします。
カードの名前に問題がなければ、裏面の署名欄にサインをします。サインは漢字でフルネームを書く人が多いですが、イニシャルや名前だけ、ローマ字表記でも問題ありません。キッチリとキレイな字で書く必要もありません。
サインがないクレジットカードは不正利用されやすく、紛失や盗難に遭った際の補償が適用されない恐れも生じます。新しいカードが届いたら忘れずにサインをしましょう。
自動引き落としの支払いサービスを変更する
カードが更新されるとカード番号は変わりませんが、セキュリティコードと有効期限が変わります。そのため、カードが更新されたら自動引き落としの支払いサービスの更新手続きも忘れずに行いましょう。
電気やガス、国民年金などの保険料の支払いや電話料金、スカパーなどの有料放送やインターネット接続料、ECサイトなどカード払いをたくさん利用している人は大変ですが、この作業は避けて通れません。
まとめ
クレジットカードには必ず有効期限があります。有効期限切れのカードは使えなくなってしまいますが、通常は有効期限の年月が近づくと自動的に更新され、新しいカードが手元に届きます。
更新がはじめての方は注意すべきポイントを押さえて、スムーズに新しいクレジットカードに移行できるようにしましょう。