クレジットカードの基礎知識

クレジットカードの種類は?ランクやブランドの違い・特徴を解説

日本クレジット協会が行った2020年の調査によると、日本においてクレジットカード発行会社だけでも250社以上もあり、1年で約3億枚近くが発行されています。

選択肢が多いのはいいことですが、この中から自分に合うクレジットカードを探すのは大変ですよね。

そこでこの記事では、クレジットカードの種類をわかりやすく分類するための方法や選び方を解説します。

「情報はたくさんあるけれど、選び方のポイントがよくわからない」と感じている方は、ぜひ自分にあったクレジットカードをみつける参考にしてください。

クレジットカードの種類とは

数多くのクレジットカードの中から自分にとってベストのカードをみつけるためには、魅力的な特典やステータス性だけでは不十分です。

クレジットカードの種類を整理して検討するために「国際ブランド」「クレジットカードのランク」「発行会社の系列」の3要素に注目してみましょう。

詳しい解説は後述しますが、ここではまず概要について紹介します。

1、国際ブランド

各国で決済システムを提供している会社のことです。

クレジットカードの多くは、国際ブランドと提携することにより、広い範囲で利用できる環境を実現しています。

国際ブランド自体が発行している「JCBカード」「アメリカン・エキスプレス・カード」などもありますが、全体に占める割合は多くありません。

2、クレジットカードのランク

クレジットカードはランクが色で分けられており、低い順から並べると「一般カード(シルバーカード)」「ゴールドカード」「プラチナカード」「ブラックカード」となります。

一般的にランクが高くなるほど特典・優待サービスが大きくなる一方、年会費が上がる傾向にあります。

3、発行会社の系列

主に「銀行系」「信販系」「流通系」「鉄道・交通系」に分けられます。

「国際ブランド」の種類は?

クレジットカードの国際ブランドとは、世界中で決済システムを提供している会社のことを指します。

日本人に向いている主な国際ブランドは以下のとおりです。イプソス株式会社が2017年に調査した日本人のクレジットカードシェア率とあわせて紹介します。

American Express、DinersClub、銀聯の国内シェア率は少ないものの、ランクの高いプラチナカード以上においては高くなる傾向があります。

それぞれのブランドの特徴については以下のとおりです。

VISAの特徴

VISAは、世界トップシェアの国際ブランドで、国内をはじめ海外の店舗での支払いやATMで広く利用できます。

有名な観光地だけでなく世界中を旅してみたいと考えている人は、VISAを持っておくと安心できるでしょう。

VISAは決済システムだけを提供していますが、日本のクレジットカードの多くはVISAと提携しています。初めてのクレジットカード作りで迷ったなら、VISAを選んでおけば間違いありません。

MasterCardの特徴

MasterCardは、VISAに次ぐ規模の国際ブランドです。

MasterCardも国内と海外を広範囲にカバーしており、海外旅行や出張で各地を訪れる方におすすめです。

かつてはVISAが北米(アメリカ)で強く、MasterCardがヨーロッパに強いと言われてきましたが、現在ではその違いは薄れ、どちらも世界中で使えるカードとなっています。

MasterCardも決済システムのみ提供しており、楽天やヨドバシカメラ、オリコなどの人気クレジットカードなどと提携しています。

JCBの特徴

JCBは、日本初の国際ブランドであり、日本国内での加盟店舗は1,000万店を越えています。

国内でのクレジットカード払いがメインの場合に、最も実用性が高い国際ブランドとして定評があります。海外においても、日本人観光客や日本企業が多い地域では、不便を感じることはほぼありません。

VISAやMasterCardに比べると世界全体でのエリアは狭いものの、主要な地域においては日本人向けのサポートが充実しています。

なお、JCBはクレジットカードの発行も自社で行っています。

American Express(アメリカン・エキスプレス)の特徴

American Expressは、空港ラウンジや一流レストラン、ホテルなどにおける特典・優待が充実している国際ブランドです。

このことから、ステータス性の高い国際ブランドとして人気があります。

現在はJCBと提携したことから、加盟店が少ない弱点も改善されています。

ただし、年会費は他のクレジットカードの種類に比べて高く設定されているため、費用をかけたくない人には向きません。

DinersClub(ダイナースクラブ)の特徴

DinersClubは、アメリカのニューヨークに拠点を持つ国際ブランドおよびクレジットカード会社です。

世界初のクレジットカード会社として伝統があり、主に富裕層が好んで利用するステータス性が高いカードとして知られています。

DinersClubもAmerican Expressと同様にJCBと提携しており、海外だけでなく国内でも広範囲で使えます。

銀聯(ぎんれん)の特徴

銀聯は中国を中心に急成長している国際ブランドであり、「UnionPay(ユニオンペイ)」と呼ばれることもあります。

2015年の時点においてすでに、MasterCardに迫る世界シェアとなっています。中国に滞在することが多い方には、銀聯が特におすすめです。

中国本土はほぼ網羅しており、地方での利用も心配不要。

その他の海外においては、提携しているDinersClubの加盟店で銀聯を使った支払いができます。

クレジットカードのランクの種類とは

クレジットカードは年会費や優待サービス・特典に応じてランクが色で分けられています。

ランクが低い順から並べると「一般カード(シルバーカード)<ゴールドカード<プラチナカード<ブラックカード」となります。

基本的にはランクが高くなるほどクレジットカードを作るための審査が厳しくなり、年会費も高くなる一方、手厚いサポートや質の高いサービス・ポイント還元率が受けられると考えておきましょう。

ちなみに、年収1,000万円~1,200万円の利用者層でみても、一般カードの所有率は75%であり、ゴールドカードが22%、プラチナカードが2%、ブラックカードが1%です。

日本においては特別なメリットがない限り、一般カード以外は持たない傾向があるといえるでしょう。

一般カードとは

一般カードの多くは年会費が無料です。1,000円~3,000円程度の年会費がかかることもありますが、年に数回クレジット決済すれば、翌年は無料になるカードも少なくありません。

維持費がかからないことから、クレジットカードを初めて作る人のほとんどが選ぶ種類です。

また、申し込みにおける審査もそれほど厳しくありません。特に学生や若年層向けに提供されている一般カードの場合、安定的な収入があればアルバイトやパートでも審査を通過できるケースがほとんどです。

ゴールドカードとは

ゴールドカードは、空港ラウンジを無料で利用できたり、一般カードに比べて海外旅行保険の補償額が大きかったりするなど、特典や優待サービスが充実しています。

ポイント還元率も一般カードより高く設定しているクレジットカードもあるので、たくさん使えば使うほどお得に。

また、一般カードのなかには、一定年数以上利用を継続すると自動的にゴールドカードにランクアップするものもあります。

プラチナカードとは

プラチナカードは、ゴールドカードよりもさらに充実した優待サービス、特典を受けられるカードです。

たとえばホテルや航空チケットの予約を電話で頼むなど、クレジットカード会社のスタッフを自分の秘書のように活用できる「コンシェルジェサービス」が多くのプラチナカードに自動付帯しています。

また、主要な空港を網羅しているラウンジ無料利用サービス「プライオリティ・パス」にも、多くのカードが対応しています。

ブラックカードとは

ブラックカードは、一部の富裕層や社会的な信頼性が高い人だけが作れる特別なクレジットカードの種類です。

ブラックカードは、国内・海外の一流ホテルやレストランの利用、特別なイベント参加への特典が付いています。もちろん、プラチナカード以下のサービスは全て網羅されています。

クレジットカード会社からアップグレードの招待を受けて作ることが多く、自ら審査を受けるケースはあまりありません。

カードの発行会社とは

クレジットカードの発行会社は大きく分けると「銀行系」「信販系」「流通系」「鉄道・航空系」の4つに分けられます。

それぞれ、クレジットカードのサービス以外における自社のサービスと連携しており、お得なサービスや特典を受けることが可能です。

たとえば、銀行系ならキャッシングと一体になっているカードが多く、信販系なら特定のお店でクレジット決済するとポイント還元率が高くなります。

発行会社を選ぶ際は、主に自分の生活スタイルにあったカードを探すようにしましょう。

銀行系のクレジットカードとは

銀行系のクレジットカードとは、銀行やその関連会社が発行している種類です。

たとえば三井住友カードやMUFGゴールドカードなどがあります。銀行が主体で発行されていることから、他の種類に比べて信頼性が最も高いといわれている種類です。

また、キャッシュカードとクレジットカードが一体型になっているカードも多く、ATMの手数料が割り引かれる、無料になるなどの特典が付いています。

クレジットカードを積極的に利用するというよりは、メインの支払い方法が現金で、必要なときはクレジットカードを使いたい方におすすめです。

信販系のクレジットカードとは

信販系のクレジットカードとは、顧客に対する信頼のもと、ローンや分割払いなど代金を立て替えるビジネスを行っている会社のカードです。

たとえばライフカードやクレディセゾン、オリエントコーポレーション(オリコ)などです。また、国際ブランドである株式会社JCBやアメリカン・エキスプレスも信販系に分類されます。

信販系のメリットはポイントを貯めやすいことです。

信販系の会社はクレジット決済が増えるほど利益が上がる仕組みなので、提携しているお店が数多く存在しています。

全国展開しているチェーン店やコンビニエンスストア、大手旅行代理店など、幅広い利用でポイント貯めたい人におすすめのクレジットカードの種類です。

流通系のクレジットカードとは

流通系のクレジットカードはスーパーや百貨店、ネットショッピングサイトなどを運営している会社が発行しているカードです。イオンやセブンイレブン、三越伊勢丹、楽天などが発行しています。

流通系のクレジットカードの魅力は、よく使うお店のカードを持つことで大量のポイントを受け取りやすくなることです。

日用品や食品をネットショッピングやスーパー、コンビニで購入することの多い主婦におすすめです。自社の店舗利用に限り、10%前後の高い還元率を設定していることもめずらしくありません。

また、会員特典としてポイントアップすることも多く、キャンペーンも多く実施されています。

鉄道・航空系のクレジットカードとは

鉄道・航空系のクレジットカードは、その名のとおりJRやJRE、JAL、ANAなどの各交通機関が提供しているカードです。交通系クレジットカードと呼ばれることもあります。

鉄道・航空系のクレジットカードは、国内・海外旅行が好きな方におすすめです。

また、出張が多いビジネスパーソンなども簡単にポイントが貯まるでしょう。航空系のクレジットカードには手厚い旅行保険が付いたカードが多いことも特徴です。

鉄道やバスのクレジットカードは、Suicaなど交通系ICカードの自動チャージ機能または定期券機能が付いています。

通勤や通学に便利なだけでなく、普通に生活しているだけで自然とポイントが貯まっていきます。クレジット決済をほとんど使わないという人にも向いている種類なので、検討してみてはいかがでしょうか。

クレジットカードの選び方

ここまでのカードの種類を踏まえ、いくつもあるクレジットカードの中からより自分に合ったお得なカードの選び方を解説します。

クレジットカードを特典や入会時のボーナスポイント付与などで比較しただけで決めてしまい、後々になって自分のライフスタイルに合っていないと後悔することも。

よりお得で特典の多いクレジットカードを選ぶためには、以下の3つがポイントになります。

1、年会費

初めてクレジットカードを作る方を含め、多くの方におすすめなのは年会費無料のカードです。

より多くの特典や優待サービスを求めて年会費の高いゴールドカードなどを作る人もいますが、年会費の負担が大きくならないように注意が必要です。

2、ポイント還元率

クレジットカードの平均ポイント還元率は0.5%です。よりお得にポイントを貯めたいなら、還元率が0.5%以上のカードを選ぶと良いでしょう。

電車や駅ビルを利用する人は鉄道系、楽天やアマゾンなどのネットショッピングを利用する人は流通系など、ライフスタイルに合ったクレジットカードの種類を選ぶとポイントが貯まりやすくなります。

また、ゴールドカードにするとポイント還元率も高くなる可能性があります。年会費と予想されるポイント還元率を比較し、お得になるようならゴールドカードを選ぶのも一つの方法です。

3、保険の保障、特典、サービスなど

メリットが大きい保険や保障の内容、特典、サービスなどを探しましょう。

空港ラウンジ利用や旅行保険、高級レストランの優待、先行チケットの入手など、よく利用するサービスなら年会費を支払っても十分元が取れるでしょう。

カードを選ぶ際に重視するポイントは人それぞれですが、種類に加えて以上の3つのポイントも総合的に検討すると、自分に合ったクレジットカードを選びやすくなります。

まとめ

クレジットカードの種類は「国際ブランド」「クレジットカードのランク」「発行会社の系列」の3つの要素に注目すると選びやすくなります。

それぞれ特徴があるので、自分のライフスタイルに適したクレジットカードを選びましょう。

たとえば、クレジットカードを初めて作る大学生なら、年会費が安く審査も通りやすい一般カードで、国内の利用店舗が多いJCBのカードなどが向いているかもしれません。海外旅行をするなら、広範囲で使えるVISAかMasterCardを選び、なおかつ旅行保険が充実しているカードがおすすめです。

いずれにしても、ベストのクレジットカードは人それぞれ違います。種類だけでなく年会費やポイント還元率、特典や優待なども比較しながら、自分にぴったりのクレジットカードを作りましょう。